世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業であるメルク(Merck)の日本法人、メルクバイオファーマ株式会社(本社:東京、代表取締役社長:ジェレミー・グロサス、以下、メルク)と、医薬品開発を支援する3Hメディソリューション株式会社(本社:東京、代表取締役:滝澤 宏隆、以下、3Hメディソリューション)は、2025年7月17日に、65歳以上の高齢者のための、わかりやすいがん情報サイト「オンコロforシニア」(URL:https://oncolo.jp/4senior/)を開設したことをお知らせします。
「オンコロforシニア」は、65歳以上の高齢者のがん患者さんとそのご家族が協働意思決定(SDM:Shared Decision Making)への理解を深め、患者さんと医療者との円滑なコミュニケーションを支援することを目的に開設されました。本サイトは、メルクが推進する患者主導のアプローチのもと、協働意思決定(SDM)を支援するプログラムの一環として開設されたもので、製薬企業として、患者さんに医薬品をお届けすることにとどまらず、がん領域において、患者さんに一層貢献するための取り組みのひとつです。
メルクは患者主導の企業として、多くの患者さんの声を聴き、患者さんと医療者とのコミュニケーションが、がん治療において非常に重要であることを理解しました。また近年、医療現場で協働意思決定(SDM)が普及していくなかで、患者さんもこの概念を理解する機会が必要であると考えました。現在、日本でがんに罹患する約70%が65歳以上の高齢者といわれています※1メルクは、高齢者が多く罹患するがん領域で活動しており、高齢患者さん特有のアンメットニーズが存在すると考えています。そこで、この年代の患者さんと医療者とのコミュニケーションを支援するために、3Hメディソリューションのがん情報サイト「オンコロ」と連携して、本サイトを開設しました。
本サイトは、65歳以上のがん患者さんとそのご家族を対象に、がんの専門医による解説や体験者の声を交えながら、患者さんの価値観や希望を尊重し、医療者と共に治療方針を決めていく、協働意思決定(SDM)の考え方に基づき、医療者とよりよいコミュニケーションをとるためのコツや工夫を、わかりやすくお伝えします。
サイトの特長:
●閲覧者のニーズに合わせて動画、コラムの両方で同じ内容を閲覧可能
●専門用語をできるだけ使わず、大きな文字やゆっくりとしたナレーションなどの視覚的な工夫を採用
●協働意思決定(SDM)に関する周辺知識を専門医から学び、その実践をサポートする内容を提供
●シニア世代の医師である、近畿大学病院 がんセンター長 中川和彦先生をコメンテーターにお迎えし、高齢の患者さんに寄り添った内容を提供
また、2025年内に4回にわたり、協働意思決定(SDM)への理解を深めるために必要なテーマを取り上げたコンテンツを公開する予定です。7月17日に公開する第1回では、「がん治療の選び方、みんなで決める大切なこと」をテーマに、日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科 教授 勝俣 範之先生をゲストにお迎えしてお話しいただきました。
本サイトの開設にあたり、メルクバイオファーマ株式会社 代表取締役社長のジェレミー・グロサスは次のように述べています。「メルクは、『患者さんのために一丸となって、私たちは生命の誕生、QOLの向上、命をつなぐサポートをする』というグローバル・パーパスのもと、患者主導のアプローチを推進しています。今回のプロジェクトは、このアプローチに沿って患者さんの声を聴き、抱えている課題の解決にいかに貢献できるかを考えた結果、3Hメディソリューション社と連携して立ち上げたものです。本サイトを通じて、患者さんの協働意思決定(SDM)への理解が深まり、患者さんと医療者との円滑なコミュニケーションの支援ならびに、患者さんのより良いアウトカムとQOL向上の一助になれば大変嬉しく思います」
また、3Hメディソリューション株式会社 代表取締役:滝澤 宏隆は次のように述べています。「3Hメディソリューションは10年間、がん情報サイト「オンコロ」で、エビデンスに基づいた信頼性の高い情報を提供してきました。しかし、高齢化が進む日本では、医療情報の「わかりにくさ」が、治療の選択肢を狭める大きな課題となっています。メルク社との連携で実現した「オンコロforシニア」は、こうした情報格差を少しでも埋め、ご高齢のがん患者さんとご家族が安心して治療と向き合える社会づくりを目指す取り組みです。今後も本サイトを通じたがん医療情報の提供で、患者さんの課題解決の一助となれるよう支援してまいります」
メルクバイオファーマと3Hメディソリューションは、引き続き、患者さんが医療者と協働し、ご自身の希望や価値観に沿った治療を選択できるよう、高齢のがん患者さんとそのご家族に向けて、協働意思決定(SDM)に関する情報を、わかりやすく提供することに尽力してまいります。
※出典1:高齢者がんの統計 | 健康長寿ネット:https://www.tyojyu.or.jp/net/topics/tokushu/koureisha-gann/gann-toukei.html
メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、エレクトロニクスの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。約62,000人の従業員が、より楽しく、持続可能なくらしに役立つ方法を生み出すことによって、多くの人々の日々の生活にプラスのインパクトをもたらすことに力を注いでいます。医薬品の開発・製造を加速させる製品やサービスを提供することから、治療が困難な疾患のための革新的な方法の発見、デバイスのインテリジェンスの実現に至るまで、あらゆる領域で貢献しています。2024年には65カ国で212億ユーロの売上高を計上しました。
メルクのテクノロジーと科学の進歩において鍵となるのは、サイエンスへのあくなき探求心と企業家精神です。それはメルクが1668年の創業以来、成長を続けてきた理由でもあります。創業家が今でも、上場企業であるメルクの株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国では、ヘルスケア事業ではEMDセローノ、ライフサイエンス事業ではミリポアシグマ、エレクトロニクス事業ではEMDエレクトロニクスとして事業を行っています。
メルクの「患者主導」について
メルクは、『患者さんのために一丸となって、私たちは生命の誕生、QOLの向上、命をつなぐサポートをする』というパーパスのもと、患者さんや家族介護者の方々と協力し、こうした方々の視点を体系的にメルクのプロセスに取り入れ、ヘルスケアの設計と提供の方法をまとめる、「患者主導」のアプローチを推進しています。詳しくはhttps://www.merckgroup.com/jp-ja/expertise/healthcare/patient-directed.html をご覧ください。
メルクバイオファーマ株式会社について
メルクバイオファーマ株式会社は、ドイツ・ダルムシュタットに本社を置くMerck KGaAの日本法人です。2007年10月1日にメルクセローノ株式会社として発足したがんと不妊を重点領域とするバイオ医薬品企業です。「Brighter Lives, Together ともに、より輝かしい人生を歩もう」という日本のパーパスのもと、『患者さんのために一丸となって、私たちは生命の誕生、QOLの向上、命をつなぐサポートをする』というグローバル・パーパスを達成するため、患者主導のアプローチを推進しています。詳しくは、https://www.merckgroup.com/jp-ja/company/merckbiopharma.htmlをご覧ください。
3Hメディソリューション株式会社『がん情報サイト「オンコロ」』について
がん情報サイト「オンコロ」は、3H メディソリューション株式会社が運営する、患者さんやそのご家族、医療者、製薬企業などの関係者の方々向けに、がん領域の最新情報をわかりやすく提供する情報サイトです。がんに関わる臨床試験・臨床研究を中心に掲載しています。またインターネットにとどまらず、様々な情報提供活動を通して、がんに関わる人への一助となることを目的としています。
3Hメディソリューション株式会社:https://3h-ms.co.jp/
がん情報サイト「オンコロ」:https://oncolo.jp/
<参考資料>

オンコロforシニアとは(URL: https://oncolo.jp/4senior/)
「オンコロ for シニア」は、65歳以上のがん患者さんとそのご家族のための情報サイトです。専門医による解説や体験者の声を交えながら、医療者と一緒に自分に合った医療を考えていくためのコツや工夫を、わかりやすくお伝えします。現在、日本ではがんに罹患する方の約70%が65歳以上の高齢者といわれています。
この割合は年々増加しており、がん治療を受ける患者さんの多くが高齢者であることから、高齢者向けの情報提供の重要性はますます高まっています。なかでも、治療法や副作用、治療後の生活に関する情報は、高齢者にとって非常に重要であり、それらを理解し、最適な選択ができるよう支援することが求められています。
当サイトでは、65歳以上の患者さんとそのご家族の方に向けた動画を中心に、がん治療に関する情報を提供します。専門用語をできるだけ使わず、大きな文字やゆっくりとしたナレーションなどの視覚的な工夫を取り入れることで、どなたにもわかりやすい内容を心がけています。また、患者さんの価値観や希望を尊重し、医療者と共に治療方針を決めていく「協働意思決定(SDM:Shared Decision Making)」の大切さについても紹介し、その実践をサポートする内容になっています。高齢の患者さんが自分のペースで治療について学び、自分にあった選択ができるよう、当サイトがみなさまの一助となることを目指します。